旅行記

勢いで行ったインドの話

2012年~2013年の年末年始休みは9連休になることを2012年1月に知った私は年越しを海外で過ごしたいと思っていた。

2012年9月に入り、その計画を夫にぶち上げた。



トルコ(カッパドキア)かオーストリア(ハルシュタット)かギリシャ(サントリーニ島)を考えてたけど、夫は決して首を縦に振ってくれなかった。

もう少し日本寄りのアジアなら良いと言われた。



アジアで行きたいところがなかった。



うんうん唸りながら、ふと、グーグル先生が見せてくれた世界地図のインドに目が止まった。



インド・・・いやいや・・・なんか今の気分じゃないしな~。

インド?・・・いやいや、今癒されたいからリゾートいいなぁ~。

インド!?・・・インド・・・・・・インド~

(夫の意見は聞かないまま)1週間考えた。

インドェ・・・・になった頃、行く事を決心!

2012年10月、インド行きの航空券を手に入れた。

インド旅行の事前準備としてはビザ。
しかし、世界最強クラスの日本国籍はアライバルビザ(デリー・ムンバイ・どっかの主要空港でしかできない)でいけるので、事前取得はしないことにした。

(2012年当時の情報)

今回のインド旅行での目的地はチッタウルガル砦。

なぜそこに行きたかったかというと、なんだかFFに出てきそうな遺跡だったから!

チッタウルガル砦・インド

勢いで行ったインドの話




情報はそれだけだった。
「チッタウルガル アクセス」とかで探してもいまいちヒットしない。

地球の歩き方・インド編にも半ページしか載っていなかった。

グーグル先生監修の世界地図を見ると駅があった。
電車は通っているようだ。


早速インド鉄道のサイトでデリーからチッタウルガルまでの鉄道情報を検索。


全くヒットしなかった。




秘境のにおいがぷんぷんした。

チッタウルガルの情報収集を始めた2012年11月。

グーグルマップではチッタウルガルのローマ字表記はChittorgarhだった。
グーグルマップに全幅の信頼を置いている私は落ち着いて、もう一度インド鉄道サイトにスペルを入力した。

やっぱり該当無しになった。

お布団に包まれてゴロゴロしつつも、節約のため暖房はつけていなかったので部屋はとても寒い。
寒さに手の感覚がなくなっていく中、何回も入力しては検索→該当無しを繰り返した。
じりじりと焦りはじめる気持ちを抑えつつ、グーグルマップを凝視する。
んーーーー駅名が・・・chitt a!? o?小さくって見えない。イライラしはじめる。

そんな私の隣で、のほほんと寝る夫。冷たくなった手を夫のおなかに当てたいと思ったとしても仕方あるまい。

なんとか駅名を解読。Chittaurgarhと書いてある気がする。

ChittaといれるとすぐにChittaurgarhの候補が出てきた。ここにくるまでに3日消費した。
チケット取れるか不安になってきていた。

「大丈夫~大丈夫~!電車乗れるよー」と言う夫にイライラが募る。

私は電車には乗れるとしても、インドの駅で鉄道チケットを取る事が非常に難しいことを知っていた。

だ が し か し ! !

インド鉄道チケットをウェブ予約するという事も非常に骨折り作業だった。

ここからチケットを取るまでの話を全部するととーっても長いので終わる。

要するに、最終的には、アカウントさえ取得出来ればなんとかなる。

なった。
アカウント取得に至る頃には、冷たい手を夫のおなか、せなかに当てるのが日課になっていた。

色々と考えた結果、とりあえず一刻も早くデリーを出たいので、デリー→アジメールのチケットを取った。
アジメールからはチッタウルガルへの電車が出ている。なんとなく時間が読めない気がしたのでアジメール→チッタウルガルはチケットを取らない事にした。
これもなんとなくだが、アジメールの駅ならチケットを取れる気がした。

格安航空券で行くインド旅行日程の詳細

往路
2012年12月28日
PM18:05 成田

PM21:30 北京

空港泊

12月29日
AM7:25 北京

AM9:50 上海
PM14:00 上海

PM19:40 デリー

復路
2013年1月3日
PM21:25 デリー

1月4日
AM5:30 上海
AM9:15 上海

AM11:45 北京
宿泊
1月5日
AM8:25 北京

PM12:50 成田

(正直きつかった。1、2万高いくらいなら断然直行便が良い)

インド滞在日数 5泊
12月30日
AM4:25 オールドデリー駅

PM12:15 アジメール駅
PM13:25 アジメール駅

PM17:05 チッタウルガル駅

チッタウルガル 3泊
チッタウルガルで年越し!

1月2日
PM20:50 チッタウルガル駅

列車泊(鉄子としては夜行列車に乗らねばなるまい!)

1月3日
AM6:30 デリー(ニザームッディーン駅)

帰りのチケットも一応予約したが、ウェイティングリストだった。
飛行機のキャンセル待ちと同じような状態。

でもインドの列車は余分に席を空けてあるため、満席というわけではないので列車の発車時刻2,3時間前にかなり繰り上がるらしい。
私たちは当初ウェイティングリスト(WL)21,23から始まり、12月28日の段階では15、16ぐらいまで繰り上がった。

今回は事前に宿予約を入れないバックパッカー旅を満喫するプランにした。
上記の日程からわかるように、ロスバゲの心配もあったし、なにより予定通りに行かない確信があった。

幸い夫は世界一周経験者だった。
当時一緒に住んでいた同居人夫婦も世界一周経験者。

たくさんの助言をくれた。

私のインド事前情報(ネット情報6割:友人情報4割)※2012年当時の話です。
・デリーは鬼門(すぐに脱出すべし)
・ニューデリーは旅行代理店詐欺多発地域
・ニューデリー駅の2階に旅行者専用カウンターがある
・インドの鉄道は電光掲示板がちゃんとあったり、結構便利
・空港からメトロが出ているので便利
・話しかけてくるインド人はたいてい悪い人
・英語が喋れるインド人もたいてい悪い人
・場所を聞いても正しい情報は絶対教えてもらえない
・デリー・アグラ・バラナシは悪の組織の資金調達地(カシミール地方がマフィアの巣なのでそこから近い観光都市は旅行者を狙った詐欺が多い)
・自分は大丈夫と思っている人に限って典型的な旅行代理店詐欺に合う。
・不浄の手
・下痢必須
・ペットボトル以外の水は口に入れない
・寺院などの靴を脱ぐタイミングで靴を盗まれることがある
・悪い人といっても暴力的とか強盗という意味ではない。治安が悪いわけではない
・客引きがうざい
・犬がこわい
・牛

インドに行きたくなくなった笑。

なんでインドにしたんだろう。なんで年越しをインドで?と自問自答していた。

同居人は「インドに行ったら絶対夫くん頼もしい!と思うと思うよ」と言ってくれた。
インド経験者の友達も同じように言ってくれた。


夫も「そうだぜ~おれ世界一周経験者だぜ~?大丈夫~大丈夫~」と言っていた。


冷たい手を夫のおなかにあてる日々が続いた。


12月も中旬を過ぎた頃には、夫も自分から服をめくり、おなかを出すようになっていた。

-旅行記